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 ■ 微生物の探索

Across Bioでは、自然界から有用な微生物や酵素を効率的に得るために、探索手法の開発を行っています。

特殊環境からの微生物・酵素の探索

微生物は自然界の様々な所に存在しますが、均一に存在するのではなくそれぞれの環境に適した微生物が偏って存在しています。この偏りを利用すれば、通常の環境では希少な微生物を効率的に取得することができます。

例えば、植物は、種類によって、また根、茎、葉、花、実などの部位によって特殊な化合物を産出することが知られており、特殊な環境を作り出します。フェノール化合物を多く生産する植物からはフェノール化合物を分解したり修飾したりする酵素を持った微生物が、シアン化化合物を多く生産する植物からはシアン化合物に関連する酵素を持った微生物を取得できる可能性が高くなります。

花からのエタノール生産微生物の取得

花

花や実などの糖分が高い部位からは、糖の修飾または変換能力を持った微生物が多く取得されると予想されます。

実際に花から酸性嫌気条件で微生物を探索した結果、糖からエタノールや有機酸を生産する酵母、キノコが取得されました。

人工環境からの微生物・酵素の探索

堆肥

想定する環境が自然界にない場合は人工的に環境を作り、そこに様々な環境の土壌などを加え放置すると、環境に適した微生物が優勢となり、選択的に望んだ微生物を取得することができます。一般的には、人工的な培地を使い特殊環境を作りますが、弊社では堆肥を利用した特殊環境を作り有用微生物の取得を目指しています。堆肥を利用した探索方法は、単独では生育できない微生物でも生育が可能となる可能性があり、これまで取得されにくかった微生物を取得する方法として期待しています。

フェノール化合物を多く含むヒノキの葉などを堆肥に多く混ぜて発酵させると、様々なフェノール化合物を修飾・分解する能力を持った微生物が取得されました。